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たった一つのマシュマロが人生を決める!?

2019年09月01日[学長メッセージ]

~アメリカで十二年間にわたって行われた実験の驚くべき真実~

 

 今回は、「たった一つのマシュマロを食べるかどうかで、その後の人生が決まってしまう」という変わった話をしてみたい。以下に述べるのは、アメリカで十三年間にわたって実際に行われた実験とそこから分かった驚くべき真実にまつわる話である。

 

 

 ある日、心理学者が四歳の子供を一人一人部屋に呼び、目の前にマシュマロを一つだけ置いて、次のように言った。「このマシュマロを君にあげるから食べてもいいよ。私はちょっと用事で部屋を出なくてはいけないけど、もし私が戻ってくるまでマシュマロを食べるのを我慢していたら、ほうびにもう一つマシュマロをあげるからね」。そう言ってから心理学者が部屋を出てしまうと、子供たちは様々な反応を示した。もちろん、心理学者は別室のカメラでその反応を観察していたわけである。ある子供は、誰もいなくなると「食べたい」という誘惑にかられて、あっという間にマシュマロを食べてしまった。しばらく迷ったすえに、結局食べてしまった子供もいた。中には、もう一つマシュマロをもらえることを期待して、最後まで「食べてしまいたい」という誘惑に勝ちぬいた子供たちもいた。目の前にあるマシュマロの誘惑から意識をそらすために、歌を歌ってみたり、目を閉じてマシュマロを見ないようにした子供もいたそうである。

 

 

 それから十二年後、この子供たちが高校生になった時、「マシュマロを食べてしまった子供」と「食べずに我慢した子供」でどんな違いを見せるようになったか、この心理学者は追跡調査を行った。その調査の結果、驚くべき違いが生じていることが分かった。この結果については、英語で書いておくので、是非味わって読んでいただきたい。

 

“This study found that those who as four-years-olds waited patiently for the second marshmallow generally grew up to be better adjusted, more popular, confident and reliable teenagers. The children who gave in early on were more likely to be lonely, easily stressed and hard to manage.”

 

 簡単に言えば、食べるのを我慢した子は、みんなから信頼され自信にあふれた人気者になっていたが、我慢できなかった子は、孤独でストレスに弱く自己管理が出来ない高校生になっていたというのである。

 自分の目の前にある誘惑·衝動を押さえ、先のより高い目標に向かって自分をコントロールする能力をEQと呼んでいる。生まれつきの頭の良さを表すIQが

人生の成功に占める割合は二五%であるのに対し、EQが人生を成功に導く割合は七五%であると言われている。今日、子供たちの目の前に様々な形の「マシュマロ」があり、容易にその誘惑に負けて流されている現状を見ていると、この実験結果は、私たちに非常に大切なことを教えているように思えてならない。

 

東進ゼミナール 学長 飯田陸三著 「何のために学ぶか」より