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17歳でノーベル平和賞をもらった少女~~マララ・ユスフザイ~

Education First!!

皆さんはきっとマララ・ユスフザイの名前を聞いたことがあるだろう。マララは1997年にパキスタン北部のミンゴラで生まれた。父親が地元の女子学校を経営したこともあり、幼い頃から勉強好きで、将来は医者を目指して頑張っていた。しかし、この地方を制圧したタリバン勢力が恐怖政治を始め、女性が教育を受ける権利を奪ってしまった。マララはわずか11歳でこのようなタリバンのやり方を批判し、女性教育の必要性や平和の大切さを訴える活動を開始した。

2012年10月9日、スクールバスに乗っていたところを複数の男から襲撃され、頭部と首に2発の銃弾を受け重傷を負った。彼女はすぐに首都イスラマバード近郊の軍の病院に運ばれ応急手当を受けた後、イギリスのバーミンガムの病院に移送された。銃弾は頭から入り、あごと首の間で止まっていたが、外科手術で摘出され、奇跡的に命をとりとめた。

2014年、マララは17歳でノーベル平和賞を授与された。史上最年少の受賞となる。オバマ元大統領は「人類の尊厳のために奮闘するすべての人達にとっての勝利だ」とマララを称えた。これだけの恐怖を味合わされたマララだが、彼女は今も教育、特に女性教育の権利のために戦い続けている。

ここにマララの国連本部でのスピーチを紹介しておこう。非常に感動的で意味深い言葉だ。

One child, one teacher, one pen and one book can change the world. Education is the only solution , Education First!

日本語訳を紹介すると

「一人の子ども、一人の教師、一本のペン、そして1冊の本、それで世界を変えることが出来ます。世界を変えるには教育がたった一つの解決策です。教育を第一にしましょう。」

タリバンは宗教上の理由で女子が教育を受けたり、本を読んだり、人々と自由に会話を交わすことを禁じている。そういう女性を見つけたら、大人であろうと子どもであろうと殺害も辞さない。恐怖のあまりそれに従っていれば、いつまでも女性は男性の従属物のままで一生を終えなくてはならない。目だけを出した黒いベールを着て、外の世界のことは何も知らずに、家事と出産という役目だけを背負って死んでいく。

教育こそが世界を変え、平和をもたらす

マララはイスラム原理主義のこの恐怖支配にあえて戦いを挑んだのだ。そう、11歳の子どもの時から。そして2発の銃弾を受けて殺害されそうになってからも。今もマララへの暗殺予告は続いている。それでも負けない彼女の勇気は、幼少期から受けてきた教育の中で培われたものに違いない。そう、教育こそが世界を変え、世界に平和をもたらすのだ。

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東進ゼミナール 学長 飯田陸三

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