東進ゼミナール関校 担任助手の服部です。今回は法学部から法曹三者(裁判官、検察官、弁護士)を目指す方向けに、今のうちにしておくと良いことについてお伝えしたいと思います。ここに記載する内容には、私が学内で見聞きした内容が多く含まれています。そのため、あくまで参考程度にお読みいただけると幸いです。
法曹三者を目指す人の主な進路
法曹三者を目指す場合の最も一般的な進路は、4年制大学の法学部を卒業したあと、法科大学院に2年間通って司法試験の受験資格を得る、という方法です。また、「予備試験」と呼ばれる「司法試験の受験資格を得るための試験」に合格すれば、法科大学院に行かずに司法試験に挑戦することができます。しかし、この「予備試験」は司法試験よりも難易度が高く、合格率は3~4%程度と言われています。そのため、法曹志望者の多くが法科大学院に進学して、受験資格を取得しています。
ちなみに、法学部以外の学部を卒業した方も、実は法曹を目指すことができます。その場合は大学院の「未修コース」で3年間勉強するのが一般的です(もちろん、法学未修者の方も予備試験に合格すれば、大学院に進まなくても司法試験の受験資格を得ることができます)。
司法試験は非常に難しい試験ですが、法学部以外で学んできた人や、高校を出て働いている人、その他の様々な道を選んできた人も受験できることから、すべての人が挑戦できる試験である、とも言われています。
法学部生の何割が法曹三者を目指すのか?
法学部生のうち法曹三者になることを考えている人の割合は、(大学によってばらつきがあるため一概には言えませんが)少ないところで全体の1割弱、多くて2割程度であるといわれています。「法律を専攻している」と言うと、「弁護士になるの?」と聞かれやすいのは法学部あるあるですが、実際に目指す人はかなり少ないです。また、最終的に大学院に進む人は、上記の希望者からさらに少なくなる場合がほとんどです。これには様々な理由が考えられますが、時間とお金が想像以上にかかることが、司法試験を目指す人が少ない大きな要因であると言われています。
そのため、これから大学に入学して法曹を目指そうと考えている人は、司法試験合格までにかかる一般的な時間と学費についてしっかり把握し、今のうちに想像と現実のギャップをなるべく減らしておくことをおすすめします。
あらかじめ、ご家族とも共有を
法学部は、実習や実験を行う理系学部や芸術系の学部に比べると、学費が安めであるという利点があります。しかし、法曹三者を目指す場合は、4年間の学費に加え、法科大学院の学費または予備試験合格のための予備校代が別途かかる場合が多いです。
そしてこれについては、学費を出してくれるであろう保護者の方とも共有しておいたほうが良いです。なぜなら、4年間の学費に加えて、その後さらに必要になる費用まで把握している保護者の方は、そう多くないからです。「そんなにお金がかかるなんて聞いてない」をなくすためにも、法学部から法曹を目指すことを考えている方は、これらの費用について、進学前に保護者の方と一緒に検討しておくことが非常に重要であると思います。
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