関市にある学習塾、東進ゼミナール関校の担任助手を務める酒向です。
受験生にとって大学を選ぶ基準といえば、偏差値や進路実績、学費など数多くありますが、大学の場所もそのひとつです。例えば、大学が近ければ実家から通うことができるのに対し、遠ければ大学の近くの街で下宿をすることになるでしょう。このように、偏差値が大学の「入口」、進路実績が「出口」において重要な要素になるとすれば、大学の場所は在学中の生活に非常に大きく関わってくることになります。では、どちらの方にどのような長所・短所があるのでしょうか。大学に在籍してみてわかった肌感覚をもとに考えてみました。
近くの大学のメリット・デメリット
実家から通えるほど近くの大学に進学したとすれば、多くの場合高校卒業後も実家から大学に通学することになるでしょう。実家から大学に通う第一の長所には、下宿する際に必要な家賃や水道光熱費などを抑えられることがあります。下宿に関する費用の心配がなくなることで、バイトなどにかける時間が減り、その分の時間を勉強したり遊んだりといった別のことに使うこともできます。加えて、遠方の大学にいるとお盆や正月の帰省の費用や時間がかさみますが、実家暮らしではその心配もありません。また、馴染んだ実家で暮らすことは安心感も与えてくれるでしょう。
一方、短所としては両親からの自立が遅れることが挙げられます。親元で暮らすことに不自由を感じる人もいるのではないでしょうか。また、場所を選べないことも大きなデメリットかもしれません。下宿する場合は、例えば大学や駅に近かったり、近くに商業施設などがある賃貸を選ぶことができますが、実家の場所を変えることは非常に難しいので、下宿している友人との地理的・心理的な隔たりを感じたり、遠方から下宿している学生よりかえって通学時間も長くなりがちです。他にも、近くの大学に進学先を限定してしまうことは、自分の進路を狭めてしまうことにもつながるかもしれません。
遠くの大学のメリット・デメリット
実家から通うことが困難なほど遠い大学に進学したとすれば、現地でアパートなどを借りて下宿をすることになります。下宿をする上での最大のメリットの一つは、親元から離れて自立する貴重な経験を得ることができることでしょう。家事や金銭管理なども全て自分の手でやることになるので、就職してからも役に立つ大切な技能が身に付きます。また、ライフサイクルも自分の好きなようにできるので、実家暮らしよりも自由だと感じるかもしれません。また、下宿先の近くには同じ大学に在学している学生も数多くいるので、友達と遊ぶ際にも便利でしょう。また、実家から通う場合には、岐阜県美濃地方から通う場合岐阜や名古屋周辺しか進学先を選べませんが、下宿をすれば全国どこにでも通学できます。
一方、短所としては先ほども述べたとおり、費用がかさむことがあります。下宿するために奨学金が必要になったり、あるいは学費と生活費を払うために長時間バイトをすることになり、学生の本分である勉強がしにくい環境に置かれてしまうこともありえます。学業とバイトの間で板ばさみになり、心理的にも窮屈な思いをするかもしれません。また、食事を自分で用意することになりますが、学生によっては外食を多用したり、あるいは食費を切り詰めようとして栄養バランスが偏ることもあるでしょう。地元から遠く離れた環境のせいで、ホームシックに陥ることもあるかもしれません。
このように、大学の場所によって、まったく違った世界が待っているのも大学生活の面白いところです。受験生の大学選びの際にはどうしても大学の「入口」が重視されがちですが、時にはそれ以外の視点を取り入れてみるのもいいかもしれませんね。
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